2010年 01月 23日
流通異変の予感 |
ハセガワとドラゴンとの代理店契約終了との報に接し、今後どうなるんだろうというのが多くの模型ファンだと思います。実際何があったかはわかりませんが、少しは業界を見てきた経験から感ずる所はあります。色々な点と点から複雑に繋がっている線が、一つ切れたわけです。メーカーというのは生産を行う企業なので、蛇口を開いても水が出ないと困る。ハセガワという蛇口が閉じられても、他から出れば問題ないということです。で、他の蛇口は? になるわけです。そろそろ切れた糸が他の糸と結ばれるでしょうが、岡目八目で眺めてみると、ひょっとしたらメーカー(輸入代理店)ではなくて、問屋直(又は独占)ってことになるんじゃないかと感じます。日本の流通システムは昔気質の形態を取っています。外国では殆んど無い卸のシステムです。世界的な景気の後退局面にあって、メーカーは自社製品の販売に力点を置きます。社外品などを扱う資源余力を切るのはどの業態でも同じです。次に、問屋さんは扱い商材が減るのは困る。日本全国に張り巡らせられた販売網(販売店)のも影響が及びます。どの流通段階でも組合があって、仲良くやってきたのですが、ここに来て、そんなこと言ってられなくなってきたように見えます。小売店の現象=少子高齢化、量販店頼みも限界にきています。もともと量販店は本業が別なので、撤退も早いのです。私は創業時からこの点を危惧していましたし、「模型は模型店で買おう」という意識で皆さんに接してきました。流通過程の細やかな仕事や手配が今までは面倒でできなかったのが、景気後退によって、問屋さんも生き残りを賭けて系列販売店の囲い込みが進行しそうな予感。実際にはメーカーも問屋さんも、一部では直販が行われています。小売店サイドの組合がない業界なので、なすがままの状態です。
商品はいずれ流通するでしょうが、販社は今までと違ったカタチになりそう。あるいはメーカー直系の販社誕生ってこともありえます。実際、私が某二輪メーカーの卸営業マンだった若い頃がそうでした。バブルが弾け、バイク屋さんがHY戦争のあおりで在庫過多の時、某社はメーカー資金をメーカー直系の販売網作りに当てました。直販体制作りです。卸システムがあっても、言う事を聞かない販売店に頼るより、商品力のある内に販売網を確立して生き残るしかないのです。そこには何々の権利とか慣習は全く考慮されません。模型業界も同じようなことがようやく始まったのかと思います。
メーカーは強いのです。生き残る為には何でもします。問屋流通のシステム飛ばし、なんてことも考えられます。二輪業界の変遷を経験してきた故に、今までの安穏とした流通システムが大きく変わっていくような予感がしてならないのです。
その中にいる一人として、うまくまとまってほしいと切に願うしだいです。
商品はいずれ流通するでしょうが、販社は今までと違ったカタチになりそう。あるいはメーカー直系の販社誕生ってこともありえます。実際、私が某二輪メーカーの卸営業マンだった若い頃がそうでした。バブルが弾け、バイク屋さんがHY戦争のあおりで在庫過多の時、某社はメーカー資金をメーカー直系の販売網作りに当てました。直販体制作りです。卸システムがあっても、言う事を聞かない販売店に頼るより、商品力のある内に販売網を確立して生き残るしかないのです。そこには何々の権利とか慣習は全く考慮されません。模型業界も同じようなことがようやく始まったのかと思います。
メーカーは強いのです。生き残る為には何でもします。問屋流通のシステム飛ばし、なんてことも考えられます。二輪業界の変遷を経験してきた故に、今までの安穏とした流通システムが大きく変わっていくような予感がしてならないのです。
その中にいる一人として、うまくまとまってほしいと切に願うしだいです。
by shisyo_orion
| 2010-01-23 03:37
| 下町横丁